会社員から個人事業主へ。マイクロ法人の二刀流は本当にお得?!

キャリア

個人事業主(フリーランス)になる予定です。マイクロ法人を設立したら保険料がお得になるって本当?

個人事業主で事業をする時、マイクロ法人を作ると保険料がお得になるという話を聞いたことがあると思います。ただ会社を作るなんてハードルも高いし本当にお得なのか気になるところ。

私は元々会社員のITエンジニアでしたが今は独立して個人事業主として働いています。そして独立を機に副業・節税目的でマイクロ法人を設立しました。今は個人事業主でITエンジニア、マイクロ法人で副業という感じで「二刀流」で働いています。

結論を先に言うと、私は個人事業主とマイクロ法人の二刀流で「約40万円」お得になりました。

この記事では私が実際に行った個人事業主とマイクロ法人の二刀流のシミュレーション方法と具体的な保険料を公開しながらマイクロ法人を作るとどうしてお得になるのか解説します。

この記事を見てわかること

  • 具体的にいくらくらいお得になるの?
  • 会社を作るなんで自分にできるのか不安…
  • まだマイクロ法人でやる事業が決まってないし売上もわからないけど大丈夫?
  • 会社を作って維持するのにどのくらい費用がかかるの?

では始めましょう♪

会社員から個人事業主へ。マイクロ法人の二刀流は本当にお得?!

シミュレーションの前提

まず私がマイクロ法人を作った時の状況がこちら。

  • 会社員から個人事業主(フリーランス)に独立する
  • 個人事業主としての年間売上は1,000万円程度
  • マイクロ法人を作って売上80万円/年程度の副業をする予定
  • マイクロ法人の役員報酬は税金がかからない約4.5万円/月程度で出す予定

これを前提に以下で解説していきます。

マイクロ法人についてはリベ大のYoutubeを見て知りネットで自分でも調べました。ちなみにYoutubeでは個人事業主の売上は400万円でシミュレーションしてましたので売上が1,000万円程度ないとダメということはないです。

マイクロ法人を作って節税できるとは?

個人事業主とマイクロ法人の二刀流にすることの大きな目的は「社保の最適化」です。

*社保(社会保険)とは厚生年金と健康保険を指します

個人事業主のだけの場合、国民年金・国民健康保険に加入します。国民健康保険は健康保険と比べて傷病手当がないなど保険内容が薄いです。

個人事業主とマイクロ法人の二刀流の場合、税金と保険料の支払いを分けることができます。マイクロ法人で社保に加入することで、個人事業主では年金・保険料を払う必要がありません。

簡単に言うとマイクロ法人を作る目的は

  • 最安で社保に入る
  • 収入が多い個人事業主の方で保険料を支払わないようにする

ということになります。つまり二刀流がお得かどうかの基準は保険料の差です。

  • 個人事業主だけの場合「国民年金と国民健康保険」がいくらかかるのか
  • マイクロ法人も作った場合「厚生年金と健康保険(会社負担分込み)」がいくらかかるのか

ここを比較してマイクロ法人を作った方がお得なのかということを見ていきましょう。

個人事業主だけの場合のシミュレーション

個人事業主だけの場合、国民健康保険料はいくらになるのか?

国民健康保険料の算出は住んでいる地域によっても変わり計算が大変ですが、ざっくり知れればいいのでこのサイトで見ていきたいと思います。

個人事業主シミュレーション

今回は簡易的な検証なのでこんな感じでシンプルに入力していきます。

国民年金:199,320円
国民健康保険料:820,000円
合計:1,019,320円

国民年金は売上に関わらず一定なので気にしなくていいです。

注目するのは国民健康保険料、820,000円。この金額をマイクロ法人を作ることでどの程度抑えられるのかということを見ていきましょう。

必要経費・扶養家族がいるかなどで金額は変わりますのでご自身の環境でシミュレーションしてみてくださいね。ちなみに所得税・住民税も高いですが、税金はふるさと納税、iDeCoや小規模企業共済などの控除を活用してもっと抑えられます。

個人事業主とマイクロ法人の二刀流のシミュレーション

マイクロ法人で社保を最適化すると保険料はいくらになるのか?

社保の金額は協会けんぽから調べられます。東京都のものを見てみましょう。

役員報酬を月額45,000円にした場合、標準報酬はピンク枠で囲った部分になります。

健康保険料:5,707円 * 12ヶ月
厚生年金保険料:16,104円 * 12ヶ月
年間支払金額合計:約261,000円 (会社負担分も込み)

個人事業主の場合、保険料と年金で約101万円だったので約75万円も安くなりました。

マイクロ法人の設立・維持費用も計算してみる

やったー!75万円もお得になった!!

喜ぶのはまだ早いよ、会社を維持する費用も考えよう

約75万円という差額がでましたが、法人を作り維持するのにはお金がかかります。この維持費も考慮しないと後々思ったよりお得でもなかった…と落胆することに。具体的にマイクロ法人を維持する諸費用も込みで二刀流にするメリットを考えていきます。

  • 合同会社設立総費用:約8万円(初年度のみ)
  • 法人税:最低7万円/年
  • 会計ソフト:約4万円/年
    • マネーフォワードクラウドの場合
  • 会社決算関係の税理士外注費用(または自力で決算):最低10万円/年

初年度:約30万円/年 2年目以降:21万円/年

*合同会社の設立費用8万円については実際に作った時の記録をこの記事にまとめています
マイクロ法人の合同会社を1人で作る【社保申請まで完全ノウハウ】

税理士の外注費用に関しては全部丸投げすれば年20~30万円程度が相場のようです。決算処理だけ依頼する場合は10~20万円(決算時期にもよる)。私は決算処理のみで知人の税理士に10万円程度でお願いする予定なので最低10万円としました。

*会計ソフトと税理士費用の比較はこちらの記事でも解説しています
個人事業主とマイクロ法人の二刀流・会計ソフトの選び方

日々の仕分けや決算書類の作成はクラウド会計ソフト、マネーフォワードクラウドで自分で行います。年間約4万円で税理士と顧問契約を結ぶよりも安くすみますし、会計の勉強にもなるのでマイクロ法人オーナーにはおすすめです。



さて、法人維持費用として最低でも年間20~30万円かかるということがわかりました。つまり単純にこのシミュレーションのケースの場合、75万円のお得ではなく諸経費等考えると年間40万円程度お得ということになります。

法人を作り維持するだけでも費用がかかりますが、それでも個人事業主だけで国保に加入するよりも保険料が最適化できるということです。法人を作る、副業をすることは勇気のいることですが「損しない」ことがわかれば思い切って踏み出せますね。

結論:マイクロ法人と個人事業主の二刀流はお得なのか?

この試算の場合、法人維持費を考えても保険料を40万円程度抑えることができたので二刀流にした方がお得ということになります。個人事業主だけの場合は青色申告を利用するくらいしか国民健康保険料を抑える方法がないのでマイクロ法人をつくり社保を最適化するという仕組みは大いに効果的です。

法人を作り維持するというハードルもありますが、私が最終的に二刀流に踏み切った理由は

  • 法人を作るという経験を得られる
  • 法人のための時間を作れるし、雑務や勉強時間の時間単価については考えない
  • 副業で80万円売上が出るかわからないが「箱(法人)があれば何か入れたくなる(ビジネスをする)」という考えが好き
  • 副業を始めるいいきっかけになる
  • 個人事業主の事業(ITエンジニア)の収入が安定している
  • 仮に売上が立たなくても会社は維持できる

こんなふうに考えられたからです。

同じような考え方を持っている人で、シミュレーションしてある程度の節税メリットが得られることがわかったら個人事業主とマイクロ法人の二刀流を検討してみてもいいのではないでしょうか。

マイクロ法人作る前にこれだけはチェック!

マイクロ法人で売上が立たなかった場合

維持費が年20~30万円かかります。マイクロ法人の事業で売上が出ない場合に、経費の支払いで生活が困窮するようなことがないか、個人事業主の方で収入が安定するのかについても考えたいところ。

マイクロ法人の売上がなくても会社は維持できて社保の最適化もできますが、個人事業主の収入が不安定だとやはり精神的に辛くなると思います。法人の会計処理・諸経費の支払い・税理士さんとのやり取りなどやることは多くなるので、まずは個人事業主側の事業に専念できるようにした方がいいでしょう。

*マイクロ法人で売上がない場合のシミュレーションや対策はこちらの記事で詳しく解説しています
個人事業主との二刀流、マイクロ法人の売上がなくても大丈夫?

マイクロ法人で売上が立ちすぎた場合

売上が増えビジネスが好調であることはいいことですが、利益が増えれば法人税が高くなります。また役員報酬の金額を上げれば社会保険料の負担も増え、所得税・住民税の支払いも発生します。そうなると法人一本で事業をすることも選択肢に入ります。

*法人一本の場合と二刀流とどちらがお得かはこちらの記事で詳しく解説しています
個人事業主とマイクロ法人の二刀流と法人一本はどっちがお得?

自分の価値観・時間単価に見合うのか

保険料のメリットがあるのは確かですが、法人を作る・仕分けをする・決算するなどの事務処理がたくさんあるので法人のためにとられる時間は膨大。

  • 会計処理
  • 毎月の社保の支払い
  • 毎月の役員報酬の支払い
  • 源泉徴収税の支払い
  • 税理士探し

自分の時間単価を考えた上で本当にメリットがあるかはやはり個人の考え方次第です。なんでも自分でやれば「時間」を、外注すれば「お金」を失うというのが現実です。

まとめ

個人事業主とマイクロ法人の二刀流がお得かどうかを検証してみました。

私は今実際に二刀流でビジネスを始めています。法人を作るなんで自分にできるのか、という不安もありましたが意外と簡単に一人でマイクロ法人を作ることができました。また日々の仕分け作業も会計ソフトで簡単にできるので、ちゃんと本業・副業に専念できています。

皆さんの場合はいくらお得になるのか、この記事の内容を参考に是非シミュレーションしてみてください。マイクロ法人に興味が出た!という方は他の記事で詳しく解説しているので覗いてみてくださいね。

*最安で一人でマイクロ法人を作る方法
マイクロ法人の合同会社を1人で作る【社保申請まで完全ノウハウ】

*個人事業主の開業届の提出もお忘れなく!
【完全解説・図解あり】フリーランスの開業届の出し方

*マイクロ法人で売上が出るか不安な方におすすめ
個人事業主との二刀流、マイクロ法人の売上がなくても大丈夫?

*マイクロ法人の二刀流と法人一本との比較もしています
個人事業主とマイクロ法人の二刀流と法人一本はどっちがお得?

*マイクロ法人設立後のあるあるのお悩みの解決方法
個人事業主とマイクロ法人の二刀流・会計ソフトの選び方

マイクロ法人、社会保険加入後にすることのすべて

以上参考になることがあれば嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました!

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