【天引き後の金額がわかる!】マイクロ法人の役員報酬の支払い方

【天引き後の金額がわかる!】マイクロ法人の役員報酬の支払い方 マイクロ法人

マイクロ法人の役員報酬を決めた!振込金額はどうやって計算すればいい?いつ振り込めばいい?

マイクロ法人で役員報酬を決めてから、実際に役員に振り込む金額は額面そのままではありません。会社の給料と同じように「社会保険料」「所得税・住民税」などを天引きして振り込みます。マイクロ法人を設立したばかりの方はどうやって天引き額を計算すればいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では役員報酬からいくら天引きするのか、振り込みをするタイミング、振り込みした後の仕分け方法について詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 役員報酬がいくらなら源泉徴収はない?
  • 社会保険料の小数点以下の金額はどうするの?
  • 振込日はいつでもいいの?
  • 役員報酬を支払った後の会計ソフトの仕分け方法は?

では始めましょう♪

【天引き後の金額がわかる!】マイクロ法人の役員報酬の支払い方

役員報酬の振込金額の計算方法

役員報酬を45,000円に設定しているからといって額面45,000円を振り込みする訳ではありません。振込金額は以下の計算式で算出します。

振込金額 = 役員報酬 – 社会保険料個人負担分 – 源泉徴収税額

正確な振込金額を計算するために

  • 個人負担分の社会保険料
  • 源泉徴収税額

この2つの金額を把握しておく必要があります。以下の章で詳しく見ていきましょう。

*雇用保険、介護保険も天引き対象になりますがここでは割愛します

社会保険料の個人負担分の金額を知る

社保加入時に被保険者資格届に役員報酬を記載し、その役員報酬の金額から社保の標準報酬が決まります。

年金事務所から「標準報酬決定通知書」という上のような書類が届くので、ここに記載の標準報酬月額と、年金事務所の保険料額表で個人負担分の社会保険料を確認していきましょう。

*お住まいの都道府県、年度によって変わりますので年金事務所HPから最新の保険料を確認しましょう

【東京都の例】

枠で囲った部分が社会保険に最低等級で加入している場合の社会保険料です。「折半額」部分が個人負担分なので

2853.6 + 8052.00 = 10905.60
端数をどう扱えば良いのか悩むところですが、計算方法は年金事務所のHPに記載されています。この例では60銭なので切り上げし10,906円になります。
 

(1)事業主が給与(賞与)から被保険者負担分を控除する場合
控除額の計算において、被保険者負担分の端数が50銭以下の場合は切り捨て、50銭を超える場合は切り上げて1円となります。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20121026.html

さて、これで個人負担分の社会保険料は10,906円と算出できました。

社会保険料の支払い方法

会社は個人負担分を予め役員報酬から天引きしておき、会社負担分の社会保険料と合わせて支払うことになります。社会保険料の支払い方法はこちらの記事で解説していますので読んでみてくださいね。

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源泉徴収税額を知る

続いて源泉徴収税額です。会社設立から1ヶ月ほどして源泉徴収の書類が税務署から届きます。

同封されている書類はこちら

  • 源泉徴収税額表
  • 源泉徴収のしかた
  • 所得税の納付書(所得税徴収高計算書)

この書類を元に源泉徴収税額を調べていきましょう。源泉徴収税額表を見てみると、下の図のような表があります。

> その月の社会保険料等控除後の給与等の金額

ここでは「役員報酬 – 個人負担分の社会保険料」を算出して照らし合わせます。

> 甲か乙か

基本的にマイクロ法人以外で給与所得がなければ「甲」になります。正確には「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」をマイクロ法人に提出している場合は「甲」です。この申告書はマイクロ法人の年末調整時に提出するものなので今手元になくても大丈夫です。こちらの記事で解説もしているので読んでみてくださいね。

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この表から、社会保険料を天引きした金額が80,000円未満であれば源泉徴収税額は0円だとわかります。マイクロ法人では役員報酬を「無税」になるような金額、45,000円以下に設定してる人が多いと思うので、他に給与所得がなければ源泉徴収税額は0円です。

所得税徴収高計算書の提出方法

所得税を源泉徴収したら社員の代わりに法人が所得税を納める必要があります。こちらの納付書、所得税徴収高計算書は源泉徴収した金額を記載して税務署に提出するものです。

これは源泉徴収税額が0円でも提出する義務があります。e-Taxで作成・提出方法をこちらの記事で紹介しているので確認してみてくださいね。

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役員報酬の振り込みをする

さて、ここまでで個人負担分の社会保険料、源泉徴収税の金額を知ることができたので、役員報酬の振込金額を算出しましょう。

例えば役員報酬が45,000円で社保に最低等級で加入の場合、

役員報酬 – 社会保険料個人負担分 – 源泉徴収税額 = 振込金額

45,000円 – 10,906円 – 0円 = 34,094円

振込金額は34,094円になります。

役員報酬の振込日

振込日は任意の日で大丈夫ですが、社保の新規適用届を出した時にピンク枠の部分に振込日を記載したと思います。私は「翌月の末日」と記載していたのでその通りに振り込みしています。

ちなみに振込日を変えたからといって社保加入資格を失うことはないので、提出内容と相違があっても問題はないです。

金額が決まれば役員報酬を振り込みしますが、法人口座から自分の個人口座へ毎月振り込みすることになります。役員報酬の振り込みは毎月あるので、銀行の定期振込設定をしておくと便利です。

役員報酬の仕分け方法

役員報酬を支払ったら会計ソフトでの仕分け処理もしておきます。マイクロ法人は社会保険料を天引きして個人分の社会保険料を支払いますが、これはあくまで「個人の代理」として行ったもの。仕分け登録にも一工夫必要です。詳しくみていきましょう。

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さて、今回の仕分け登録はこのような前提条件とします

  • 役員報酬を翌月月末振込
  • 役員報酬:12,000円
  • 個人負担分社会保険料:10,906円
役員報酬の仕分け登録

役員報酬が12,000円の場合、実際の振込金額は12,000円 – 10,906円 = 1,094円になります。また天引きした個人負担分の社会保険料は貸方に「預り金」として登録します。

  • 実際の振込金額と、天引きした社会保険料10,906円は分けて登録する
  • 天引きした社会保険料は貸方を「預り金」にする
借方金額貸方
役員報酬1,094円普通預金
役員報酬10,906円預り金

 

社会保険の仕分け登録

次に社会保険料です。天引きした個人負担の社会保険料は個人の代わりに会社が合算して支払います。これを記録するためには以下のような仕分け登録をします。

  • 会社負担分の社会保険料は「法定福利費」として登録する
  • 個人負担分の社会保険料の10,906円は「預り金」として登録する
借方金額貸方
法定福利費11,221円普通預金
預り金10,906円普通預金

 

このように登録することで「預り金」として登録した個人負担分の社会保険料が相殺されます。役員報酬の振込と社保の支払いが前後する場合でも仕分け方法は同じです。

個人負担分の社会保険料は「預り金」として仕分けする

まとめ

今回はマイクロ法人の役員報酬の支払い方を解説しました。ややこしい役員報酬の振込金額の計算方法、振込の仕方などの疑問が解消されたなら嬉しいです。

マイクロ法人の毎月の事務作業には

  • 源泉徴収所得税の納付
  • 社会保険料の納付
  • 役員報酬の振込

という3つの支払いがあります。他の記事では源泉徴収税、社会保険料の支払い方法についても詳しく解説しているのでこちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。

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以上、お読みいただきありがとうございました!

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